神奈川県教職員組合

子どもと教育を考える

子どもを中心とした教育改革

 私たちは、子どもたちの幸せと明るい未来のため、保護者・地域住民とともに、よりよい教育を求めて議論を重ね知恵を出し合いながら課題を乗り越え教育改革運動にとりくんでいます。
 私たち教職員は「いじめ」「不登校」「暴力行為」「虐待」などの課題に対し、正面から向き合うことが求められています。「点数学力」の向上を目的とした教育課程や選抜制度ではなく、子どもの生き方や人間性を重視する「個性・共生・共育」を基調とした教育の「質的充実」へと転換をはかることが重要であると考えています。

かながわ教育フェスティバル

 神教組は、教職員や保護者、地域住民等がともに参加し(ひらく)、さまざまな立場から教育について語り合い(つなぐ)、子どもたちの豊かな育ちと学びを支えるために結束できる(むすぶ)教研へと発展することをめざしています。

2017年度 全体会

 10月15日、相模原市民会館を会場として、全体会を開催しました。

 オープニングイベントでは、清新中学校の生徒による演奏が披露されました。子どもたちが協力して、一生懸命に演奏する姿を通して、「共に学び、共に育つ」姿を会場全体で共有することができました。

  開会行事では、神教組芹沢執行委員長が、これまでの経験や実践をもと、私たちが見ている子どもの姿だけではなく、その背後の見えていない子どもの姿も想像する力の必要性について述べ、「子どもたちの状況を明らかにし、その中で教職員がどのようなとりくみをしていく必要があるかについて、真摯に討論が進められることをお願いしたい」と挨拶しました。  

 記念講演では、絵本作家の内田麟太郎さんを講師に迎え、「わた詩の絵本」と題した記念講演を受けました。講演では、ご自分の絵本をもとに、絵本のテキストを書くときは、自分の考えを押しつけるのではなく、言葉や絵の配置などの構成を考え、絵を生かす言葉を使うことを実践していることを話されました。このように、絵本は「協働する」ということを教えてくれたこと、絵本が完成したときに、自分の思っていたイメージを裏切られることが快感であり、それらが絵本を創る喜びであること等について述べられました。また、子どもが「だじゃれ」を言えるということは、言葉の貯金ができた証拠であり、言葉と言葉をつなげて新しい意味が創れることが、子どもにとって喜びとなりわくわくするものである。それを大切にしたいとまとめられました。

参加者からは、「日常使っている言葉のおもしろさや言葉の大切さについて改めて考えることができた」「自分のイメージと違うものができたときにおもしろいと思う心の懐の深さがすごいと思った」「子どもと教師の関わり方、子どもを生かす感性をこれからも磨いていきたい」等の声がありました。

かながわ教育フェスティバル 分科会

2017年度の分科会のようす

 

 分科会は10月29日、大和市立中学校を会場に開催しました。約1000人の参加者が集い、206本のレポートをもとに23分科会に分かれ、日頃の教育実践をもとに報告、意見交換、討論が熱心に行われました。

 分科会では、学び合いや伝え合いなどに関するレポートが数多く見られるとともに、子どもが主体的に学ぶための教材開発やグループ活動を取り入れたとりくみ等が報告されました。また、青年層のレポート報告者や傍聴者も多く、共同研究者やベテラン参加者からアドバイスをもらっている場面も見られました。具体的な教材の展示、プレゼンテーションを映写しての発表、ワークショップ、グループ討議を取り入れるなど、運営を工夫する分科会もありました。
 県教研の成果については「前進する神奈川の教育」を作成し、全分会に配布します。分科会で討議された内容や共同研究者からの助言等を記載し、分科会の討議の様子が伝わるようにしています。今後の教育実践に有効に活用していただき、分会教研がさらに活性化することを期待しています。

展示ブース

  

「ひらかれた教研」のとりくみのひとつとして今次教研でも「展示ブース」を開催しました。各団体の教育諸活動の紹介から、新たな視点で教育について考える場となっています。
 今次教研では、理科ハウス「理科の教材・教具の紹介」、かながわ国際交流財団「外国につながる子どもたちへの支援教材の紹介」、ユニセフ協会「ユニセフ資料や国際理解学習教材の紹介」、NPO法人すたんどばいみー「外国につながる子どもたちへの支援のとりくみの紹介、中央労働金庫神奈中央労働金庫「消費者教育、金融教育の紹介」、教職員共済生活協同組合神奈川県事業所「防災教育、減災教育の紹介」、神教組養護教員部・栄養教職員部「健康教育、食教育に関する教材・教具の紹介」、地区教文研の参加がありました。  

 ワークショップや分科会のテーマと関連した展示もあり、多くの参加者が展示ブースに立ち寄りました。見学者は、写真を撮りながら説明に聞き入り、配付資料を持ち帰るなど好評でした。

特別分科会

 特別分科会としてワークショップとシンポジウムを開催しています。

ワークショップ「授業のネタ20連発!」

 

 ワークショップでは、明日の授業に活かせる「授業のネタ20連発!」と題し4つの講座を開催しました。

「理科の学習で使える授業のネタ」、「クラスの子どもたちをつなげるミニネタ」、「授業参観で使える、体ほぐし運動」、「書写指導のコツ」

シンポジウム「『特別の教科道徳』にどうとりくむか

 シンポジウムは、「『特別の教科道徳』にどうとりくむか」をテーマとして行いました。はじめにコーディネーターより、評価・教科書・指導法の3点を中心に問題提起があり、その後シンポジストよりそれぞれ「地域素材からの道徳教材開発」、「子どもの本気を引き出す道徳授業づくり」、「横浜市での評価の実際」、「保護者から見た道徳教育」について提案やお話しをいただき、参加者と意見交換をしました。後半は、参加者どうしの小グループでの話し合いを通して実践にむけての課題や悩みを共有し、学習を深めました。

 今回特別分科会として初めて、県教研で道徳教育についてとりあげました。参加者からは、特別分科会での道徳のとりくみを継続することを求める声もあり、今後も教研活動に位置づけていくことが重要です。

子どもと教育を考える

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